海外で働きたいと思っていても、何から始めたらいいか分からず困ってしまう人も多いのではないでしょうか。
私も初めての海外転職は分からないことだらけだったので、海外専門の転職エージェントを利用し、夢の海外転職を実現させました。
この記事では、海外求人に特化した転職支援のプロ、海外専門転職エージェントを活用した就職活動の進め方を解説します。
転職活動でよく耳にする転職エージェントとは?
転職エージェントは、求職者の悩みや要望を聞き取りし、求職者に合った求人の紹介をするというサービスを提供しています。
転職エージェントに登録することで、面接対策のアドバイスや入社日の相談、現地の生活に関することまで多方面からのサポートを受けることができます。
転職エージェントを使うメリット
転職エージェントを使ってみて思ったのは、登録して損なし!ということ。
転職エージェントに登録することで受けられるサポートは以下の通りです。
- 企業の内情や現地の生活情報まで詳しく教えてもらえる
- ネット上には掲載されていない非公開求人を紹介してもらえる
- 求人応募時に完成度の高い推薦文を書いてもらえる
- 面接対策のサポートが受けられる
- 渡航準備に関するアドバイスが受けられる
転職エージェントを使って転職活動をする時の流れ
転職エージェントに登録
私は転職活動を始めた当初、働きたい企業が特に決まっていなかったので、まずは「希望職種+国名」で検索し、希望に合う求人を保有している転職エージェントがあればその都度登録しました。
ただし、転職エージェントにもいろいろあって
- 日系企業の求人のみ取り扱っている
- 特定の業界に特化している
- ハイクラス求人のみ取り扱っている
など、強みや特色が異なるので、自分に合ったエージェント選びを心がけることが大切です。
なお、エージェント登録時には氏名、住所、連絡先などに加え、履歴書と職務経歴書をアップロードする必要があります。
履歴書は日本語と英語のもの、事前にどちらも用意しておきましょう。
英語の履歴書の書き方がよく分からないという方は、こちらで解説しているので参考にしてみてください。
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テレビ通話で面談
登録が完了すると、担当キャリアアドバイザーからメールが届き、まずはテレビ通話での面談の日程調整をします。
面談では、履歴書や職務経歴書からは分からない求職者の要望や志望動機などが細かくヒアリングされます。
また、現地の生活情報や応募する企業の内情について聞くこともできます。
求人応募の前にこうした面談をすることで、キャリアアドバイザーは求職者の本気度を図りつつ、紹介できる求人をリストアップしていきます。
なので、単なる面談だから・・・と思わず真剣に話を聞き、自分の希望もしっかり伝えましょう。
テレビ通話での面談は基本的には1回きりで、以降キャリアアドバイザーとの連絡手段はメールとなります。
メールよりもテレビ通話の方が断然自分の思いを伝えやすいと思うので、ここでしっかり意思や希望を伝えておきましょう。
また、エージェントによってはこの時に英語力を確認されます。
私の場合、英語チェックの時は担当キャリアアドバイザーが現地人スタッフと交代し、英語で簡単な会話をしました。
その時に聞かれたのは
- 自己紹介
- この国に来たことはあるか
- なぜこの国で働きたいのか
- 仕事をする上で最も大切にしていること
- 仕事をする上で譲れないこと
- 英語を使って働きたいかのか、日本語だけで働きたいのか
- ニュージーランドの暮らしはどうか
といった質問です。
最後にあるニュージーランドの暮らしはどうか、というのは当時私がニュージーランド滞在中だったので、このような質問をされました。
求人を紹介してもらう
面談が終わったら担当キャリアアドバイザーから求人が添付されたメールが送られてきます。
面談の内容をもとにキャリアアドバイザーが求職者に合う(そして内定の可能性が高い)と思うものを紹介してくれます。
その中に自分の希望に合うものがあれば、応募手続きを進めてもらいましょう。
状況によっては希望に合う求人が全くないということもあります。
その場合は他のエージェントにあたってみた方がいいかもしれません。
エージェントもボランティアではないので、紹介できる仕事のない求職者(=内定見込みのない求職者)をいつまでも相手にしてくれないのが現実です。
応募する
担当キャリアアドバイザーが推薦書を作成し企業に応募してくれます。
ここで嬉しいのが、自分ではマイナスだと思っていたことも言い方を変えて長所として企業に伝えてもらえたり、面談時にポロッと発言したこともすくい上げて、アピールポイントとして企業に伝えてもらえるところ。
こうした恩恵を受けるためにも、アドバイザーとの面談時にはじっくり話をしておくべきなのです。
面接を受ける
面接はオンラインで受けます。
面接の日程調整(一次面接~最終面接まで全て)、面接時に使用するビデオ通話アプリの指定など、全てキャリアアドバイザーを仲介して話が進んでいくので、企業と直接やり取りすることはありません。
そして面接を終えるとキャリアアドバイザーに面接の印象を聞かれます。
具体的には
- 希望している業務内容とギャップはなかったか
- 面接官の人柄はどうだったか
- 自己PRがしっかりできたか
- 企業に対する理解が深まったか
といった内容です。
ここで何か気になることがあれば遠慮なくキャリアアドバイザーに伝えておきましょう。
二次面接、最終面接と進んでいく中で、納得できないことを抱えたままにしておくのは良くありません。
受けてみたけどやっぱり何か違うと感じたら、それを素直にキャリアアドバイザーに伝えましょう。
私は結構多くの企業を受けていたので、思っていたのと違うかも、ちょっとピンとこないかも、と思う企業も中にはありました。
そういう企業は途中で選考辞退しても良かったのですが、「どうせなら英語面接の練習の機会にしよう」と考えていたので、辞退することなく全て受けました。
その他、面接に関する内容は直接応募の場合と同じなのでここでは省略します。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
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内定通知が届く
内定通知も基本的にはキャリアアドバイザーから届きます。
ただ、中には「雇用者に対して直接内定通知書を送りたい」と考えている企業があり、雇用主から直接メールが届くこともあります。
私の体感では、外資系の多くは「内定が決まってしまえばキャリアアドバイザーを仲介するよりも雇用者と直接やり取りした方が手続きがスムーズに進められる」と考えているように思います。
選考途中であっても、「質問や聞きそびれたことがあれば、キャリアアドバイザーを通さなくても人事に直接連絡くれたらいいですよ」という企業もかなり多かったです。
もちろん、企業に直接連絡をする際は、事前にキャリアアドバイザーにどういった内容を連絡するのか共有する必要があります。
転職エージェントを使っている限り、キャリアアドバイザーと求職者間、求職者と企業間、そしてキャリアアドバイザーと企業間の信頼関係を崩すことがないよう、きちんとした対応が必要です。
オファー面談を受ける
オファー面談は受けた方がいいです。
直接応募の場合、オファー面談は必ず受けましょう!と断言するのですが、転職エージェントを使っている場合はキャリアアドバイザーが細かい待遇までしっかりと企業に確認をとってくれます。
どうしても自分で確認したいことがあるという場合を除けば、特にオファー面談を受ける必要はないと思います。
もちろん自分で確認した方が安心できるという人もいると思うので、その場合は遠慮せずオファー面談を設定してもらってください。
異国の地で働くという大きな決断になるので、不安はできる限り取り除いておいた方がいいです。
入社承諾する
いよいよ入社承諾です。入社承諾書にサインをしたら契約成立。
ここからは企業、人材エージェントと連携を取りながら入社に向けて準備を進めていきます。
大使館・領事館、そして外務省の規定をしっかり確認して準備していきましょう。
ちなみに、私は入社承諾書を提出した後、「挨拶もかねて一度ビデオ通話で話をしましょう」と提案をもらいましたが、これはオファー面談ではありません。
オファー面談はあくまでオファーを承諾する前に行われるものです。
もし入社するかどうか迷っているのなら、必ず入社承諾書を提出する前にオファー面談を受けてください。
転職活動で転職エージェントを使って良かったこと、困ったこと
転職エージェントを使って非常に助かったと思うのは、面接対策をじっくりとしてもらえたことです。
私が応募していたのが未経験業界ということもあり、具体的にアドバイスをもらえたのはとてもありがたかったです。
キャリアアドバイザーとのやり取りはメールになるので即返事がもらえるということはありませんが、それでも24時間以内に返事が来なかったことはありません。
そして質問したことに対しても期待以上のアドバイスがもらえたので、とても満足しています。
なので、転職エージェントに登録してこれが困った!ということは特にありません。
ただし、ひとつ言えるのはエージェントによってキャリアアドバイザーの質に差があるということ。
正直、当たりはずれがあると感じました。
複数の転職エージェントに登録して転職活動を進めていましたが、担当してくれたキャリアアドバイザー全員が上記のような対応をしてくれたわけではなく、中には不親切(不誠実)だなと感じるアドバイザーもいました。
キャリアアドバイザーが合わないと転職活動も進めづらいと思うので、もし合わないと思ったら担当を変えてもらうことも考えて下さいね!
まとめ
初めての海外就職で何から始めたらいいか分からないと困っているのなら、転職エージェントは登録しておいて損はありません。
ただし、むやみに登録するのではなく
- 自分の希望職種に強いエージェントか
- 面接対策はしっかりしてくれるか
- 面接の日程調整や入社日調整などスムーズに対応してくれるか
こういった点を見極めましょう。
自分に合ったエージェントを見つけて、納得できる転職につなげてくださいね。
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