今回は「海外の日本人コミュニティで身元確認したがる人の特徴と対処法」をテーマにお話します。
海外で暮らしていると、めんどくさい日本人に出会うことがあります。
海外生活というと現地の人たちとのホームパーティーやバーベキューを想像し、日本人同士の交流がさかんに行われていることなど考えたことがない、という方も多いのではないでしょうか。
実際、海外には大小様々な日本人コミュニティがあり、それらは想像以上に「日本」を感じさせる独特の存在です。
私はニュージーランドに住んでいた時、日本人のシェアメイトと暮らしをともにしていましたが、彼女と話していて時々話題に上がるのが海外在住日本人の煩わしさ。
いつだったか、海外の日本人コミュニティには「身元確認」なるものがあると気付き、日本人特有の風習にめんどくせ・・・と思ったものです。
私は個人的に親しい日本人との付き合いがあるだけで、海外の日本人コミュニティに身を置いたことはありませんが、これは今後も変わりません。
海外の日本人コミュニティでは身元確認の風習がある
海外の日本人コミュニティは日本社会そのもの
海外・・・と言ってもここでは私の知る話に限定されてしまいますが、世界中どこに行っても似たような感じだと思うので、「海外」とひとまとめにして話を進めます。
海外には日本人会や県人会、同じ属性を持つ人が集まるグループや女子会など、多種多様な交流会が存在します。
このような交流会に所属しているのは、その地に長期在住する永住者から駐在員まで様々。
(海外の日本人会がどんなものか気になる方は、「国名または都市名+日本人会」で検索してみてください。世界各国にある日本人会のウェブサイトがばんばん出てきます。)
そんな交流会に参加すると初対面の人に多数出会うわけですが、そこで行われるのが身元確認。
ここで言う身元確認とは
- 在住何年目?
- 海外に住むのは何ヶ国目?
- 何のビザで滞在してるの?
- どこで働いてるの?
- 独身?未婚?
といった、突っ込んだ質問のこと。
親しい仲でもなく、偶然その日の交流会で出会った初対面の人からこんな質問をされると、やっぱりいい気はしないと思うんですよ。
海外に移住する理由は人それぞれですが、日本社会の意味不明な常識から解放されたい、日本人同士の鬱陶しい付き合いから距離を置きたい、といった思いから生活拠点を海外に移す人もいます。
そういう人にとって、この身元確認は「日本社会の意味不明な常識」であり「日本人同士の鬱陶しい付き合い」に他なりません。
残念ながら、目の前の相手がどこの誰だかはっきりさせたい、そして相手のことを知ってから今後の身の振り方を考えたい、というのは日本社会特有の風習。
海外在住とは言え、もともとは日本で生まれ育った人たちが集まる日本人コミュニティにおいて、もはやこんなやりとりは常識です。
日本人コミュニティでの身元確認はマウンティングと同じ
身元確認をしたがる人は、知ったところでなんにもならないような質問をして、自分は満足します。
聞かれた相手が不快な思いをするかもしれない、なんてことは考えていません。
海外在住日本人の一部には「永住権を持っている私」や「在住歴15年以上の私」あるいは「現地人夫と結婚して何不自由ない生活をしている私」に酔っている人もいます。
そういう人は、「私は他の日本人とは違う」というよく分からないプライドを持っているので、マウントをとるかのようにプライベートなことを質問をしてきます。
でも、知ったところでなんにもならないんですよほんとに。
英語ではマウントをとることをto one up someoneと言いますが、文字通りプラス1をする(=自分の方が相手より上)という意味です。
日本でも、海外でも、マウントをとってくる人と関わるのは疲れるだけなので、初めから距離を取っておくのが身のためです。
日本人コミュニティで身元確認されないようにするには
煩わしい身元確認から逃れるためにできるのは
- 名乗れば分かってもらえる知名度をつける
- そもそも日本人コミュニティに身を置かない
このどちらかです。
名乗れば分かってもらえる知名度をつける
日本から出たことない方にとってはこれもまた信じられないことかもしれませんが、海外の日本人コミュニティはかなり狭いので噂なんてすぐに広がります。
いいことも悪いことも。
どこどこで○○っていうお店をしてる日本人がニュースになっていたとか、現地人と結婚した○○さんの自宅がこの地域で一番の豪邸だとか。
日本国内ではせいぜいその都道府県内で終わるであろう話も、海外となればその国に住む日本人全員の耳に入ると言っても過言ではありません。
良くも悪くも一度名前を知られたら、身元確認とは無縁の存在になれます。
ばかばかしい話だと思うかもしれませんが、本当です。
そもそも日本人コミュニティに身を置かない
海外にいても日本と同じように日本人同士で群れ、日本語で会話し、日本のことで盛り上がりたい、そういう望みがないのであれば初めから日本人コミュニティに身を置く必要はありません。
コミュニティに所属しているからこそ受けられる恩恵がどれほどのものなのか、私は知りません。
でも、多分たいしたことないです。
日本人会などのコミュニティやサークルに所属するかどうかは、任意であって義務ではありません。
興味ない、向いていない、と思うのであれば無理に日本人同士のお付き合いを大切にする必要もないのです。
まとめ
海外の日本人コミュニティは、日本在住の日本人が想像するよりはるかに「日本社会」です。
私が海外生活をする理由は、その地でしか味わえない経験をすることであって、現地の日本人同士で群れることではありません。
それに、そういったコミュニティに所属していなくたって日本人には出会えるし、気の合う人も見つかります。
同じ境遇の人だったり、同じ目標を持っている人だったり。
そういう人と個人的なお付き合いができれば、海外生活に不安を感じることもない上に、純粋に生活を楽しめます。
私はこれからも自分にとって関わるべき相手、大切にすべき相手との関係にこだわって、海外生活を送りたいと思っています。